ぼくの元には、企業に勤めて仕事をしている女性の他にも、夫婦で一緒にビジネスをしているという女性からの相談も多い。
その中で、パートナーが経営者で今後、子育てや仕事のサポートをどのように考えていけばいいのか、どう切り分けていけばいいのかを悩んでいるの女性も多いことに気づく。
今回は、そんな夫婦・恋人同士で一緒にビジネスをしている女性に向けて、どのようなサポートを描いていけばいいのか伝えたい。
一つ旦那さんの未来をみておいて欲しいのが、その旦那さんは会社を「プライベートカンパニー」にしたいのか「パブリックカンパニー」を目指しているのか、どちらなのかという事だ。これが今後、あなたが妻として夫のビジネスにどう関わっていけばいいのかに関係してくる。
一つ一つ見ていこう。
まずは「プライベートカンパニー」と「パブリックカンパニー」の違いについて
まず「プライベートカンパニー」と「パブリックカンパニー」の違いについてだ。
「プライベートカンパニー」は、個人企業とも言われ、同族会社やオーナー会社のように「オーナー」の意向が全て反映される会社のことだ。つまり、あなたの旦那さんが全てを決めて、潰すのも自由な会社だ。
逆にパブリックカンパニーとは、公開会社とも言われ上場を目指す会社だったり、経営陣で株式を均等に分けていたり、「オーナー」が一人で全てを決めるわけではなく株主などが議決を取り合って物事を決めていく会社になる。
もちろん最初は、多くの会社が個人ビジネスからスタートして徐々に会社として組織になっていくものだ。しかし、このプライベートカンパニーにするか、パブリックカンパニーにするかは、創業者の決断で決められる。つまりあなたのパートナーの決断ね。
どんな会社になる前に、経営者としては「プライベートカンパニー」を目指すか、「パブリックカンパニー」を目指すかは必ず頭の中にあるものだ。
あなたのパートナーはどちらを目指しているだろう?
この「プライベートカンパニー」か「パブリックカンパニー」を目指すかで、彼女・奥さんとしてのサポートの仕方は大きく変わってくる。そして、当たり前だけど、人生も大きく変わるよね。
「プライベートカンパニー」の場合、「オーナー」の意向が全てなので、仕事の手伝いもしていいし、社員と旦那の橋渡し的な役目でも問題ないだろう。
しかし、パプリックカンパニーを目指している場合、恋人・奥さんはゆくゆくは仕事のサポートからは引くことをおすすめする。
またプライベートカンパニーでも、社員が30名〜50名を超えてきたら、その組織はパブリックな側面が強い組織になってくる。そこで、創業時から手伝っていた奥さんが前線にいると、経営者以上の重圧と期待が奥さんであるあなたに降り注いでしまう。
奥さんであるあなたが、仕事もサポートしていると、社員たちは経営者の旦那ではなく奥さんのあなたを心の支えにしてしまうし、あなたは社員もサポートしながら、経営者の旦那の心の支えもしなくてはならなくなる。
そして子どもが生まれたら、その役割を全うしながら、子育てもしなくてはならなくなる。
これはかなりの重圧となってしまうだろう。
なので、旦那さんが「パブリックカンパニー」を目指しているのであれば、自分はいつかは引いていくのだと考えながらその準備をしていこう。旦那さんがどこを目指しているのか分からなくても、社員が増えていき数人の規模を超え、10人以上の組織になってきたら、基本的には引いていったほうがいい。あくまでも「基本的には」ね。重圧を理解しながら、そこに備えておこう。
いずれにしても、出産・育児、場合によっては病気なんかもあり得るけど、仕事から離脱や休養できる準備は必須だ。
あなたはパートナーとしてしかできないサポートに徹することだ
旦那さんが、どんな会社を目指していようが、おすすめなのは、パートナーとしてしかできないサポートは何なのか?を常に考えて接していくことだ。
細かなお金の計算、仕事の回し、他者とのコミュニケーション・・・これらは、パートナーであれば阿吽の呼吸で理解することができるようになる。
しかし、資金が回ってくれば、それは他の誰かでも代わりはきくようになる。
それに固執しないことだ。
それよりも、あなたがパートナーとしてしかできないこと、それは「心を支える」ということだ。
この「心を支える」というのは、他のビジネスパートナーや社員ではできない。
拡大とともに社員や関わる人が増えてきたら、さらに経営者であるパートナーの重圧はどんどん大きくなる。その重圧を支えるという役割は、それだけで「大きな仕事」に変わってくるのだ。
パートナーの重圧を支えながら、社員や他の人の人生を考えながら、子育てをするというのは難易度が高い。
あなたしかできない仕事に集中すること。
パートナーを支え、子どもたちを育てるということ、それが重要になってくるんだということを頭に置きながらパートナーと今後のビジョンを対話してみてほしい。
あなたが前線にいなくなったとしても、パートナーと成長とともにあなたの価値はずっと高まり続けていくからね。