よく日本で会社の一番の宝は「人」だって言うけど、そんなのウソだよ。会社の一番の宝は「仕組み」だよ。
『ガーバー流社長が会社にいなくても回る「仕組み」経営』堀越 吉太郎著(中径出版)を読んだ。
この本はとても良かった。
何が良かったかって、この本には、社長が「経営者」になるための大事な考え方が書いてあるんだよ。
マイケル・ガーバーは、「多くの社長は、社長本来の仕事をサボっている」と言っている。
社長の唯一の仕事は、「仕事を手放すこと」だって。
経営者の仕事って、仕事をつくって、任せて、手放すことなんだよ。
そのサイクルの繰り返し。それをずっとやってる。
でも経営者って仕事を手放すことが本当に苦手な人が多い。
目次
「小さな会社」を世界で最も伸ばしてきた男マイケル・E・ガーバー
まずマイケル・E・ガーバーを知ってるかな。
もう結構な年齢のおじいいちゃんなんだけど、世界NO.1のスモールビジネスアドバイザーとして有名なんだ。
彼の書いた本「E-Myth」シリーズは20か国語に翻訳され、累計700万部のベストセラーだ。
小さい会社を世界的企業に変える!って夢を持った熱いおじいちゃんだ。
優秀な人材は来ない、来ても大変!あきらめよう!
多くの経営者が「もっといい人材がいれば・・・」ってのを考える。
でもガーバーは、その悩みにまずその考えをやめよう!って言ってるんだよ。
「優秀な人材」は、入れるのが大変な上に、抜けたら痛い
ぼくも経験あるけど、「優秀な人材」を探すのってすごい大変。
ずっと人を口説きまくらないといけない。
もうあの日々はいやだった。
しかも「優秀な人材」ってその人しかできない仕事が多くなってしまい、小さい会社だったらその人が抜けたら会社も危なくなることになる。
優秀な人ほど、自分がこうなりたい!って独立心が強いから、会社いてもらうためにどうすればいいかってずっと考えなきゃいけない。
「優秀な人材」って大変なんだよ。
「人」に頼らないで、「仕組み」に頼ろう!
例えば、新幹線が東京から新大阪へ向けて運転するときのことを考えてみて。
新幹線を運転しているのが、この道30年のベテランでも、入ったばかりの新人でも、新幹線はほとんど同じ時間に目的地に到着する。
なぜかって言うと、そのように「仕組み化」されてるから。
これは「優秀な人材」とか全く関係ない。
ガーバーは、経営者の仕事は、まさにこれだって言ってるんだ。
事業を人に依存させるんじゃなくて、仕組みに依存させること。
つまり誰でもできる仕事に変えて、仕組みで回るビジネスにすることこそ社長の仕事だって言ってるんだよ。
人は去っていくけど、仕組みはずっと会社に残る!
うちの会社でも、色んな人が入ってやめていった。
人に依存している会社って、働いてる人がやめる恐怖をずっと抱えなきゃいけない。
伸びてるときはいいんだけどね、経営には2~3年変化がない時期も大事なんだよ。
2~3年会社に変化がないと、優秀な人ってやめていくよね(笑)
でもいったん作った「仕組み」は、よほどのことがない限り失うことはない。
人材は会社の資産じゃないんだよ、会社にとっての資産は仕組みなんだよね。
「ただ」儲かるのではなく、「誰がやっても」儲かることが大事
特に、日本では優秀な人材は大企業を目指す傾向が圧倒的に高い。
「優秀な人材」がやってくるのを待つのをやめて、そうした人がいなくても回る会社を構築しよう。
学生アルバイトだけも回る会社、社長がいなくても回る会社をつくろう。
このガーバーの本以外でも、下記の本はそれをつくる上で参考になる。
自分の仕事を、誰にでもできる仕事にしよう。
すると経営者はもっと新しいことに頭を使える。
さらに新しい仕事を生み出せる。
そして、休みたいときに休める。
やっぱり、仕組み化されてなくて人に依存してるビジネスは気を抜けない。
常に気を張ってなきゃいけない。
仕事のときはいいかもだけど、家に帰ってもずっと考えてなきゃいけない。
それは家族も大変だよね。
その好循環に自分を持っていくことで、ビジネスも人生もさらに飛躍していけるだろう。
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