外部資金調達後の企業価値をPost-Money Valuation (ポストマネーバリュエーション)という。つまり、追加される資本がバランスシートに反映された後の企業価値である。
投資実行後の企業価値
Post-Money Valuation (ポストマネーバリュエーション)は、投資が実行され後の企業価値となるため、プレマネーバリュエーションに加えて実際に調達された資金が組み込まれたものとある。
Post-Money Valuation (ポストマネーバリュエーション)に対する評価は、ベンチャーキャピタルやエンジェルからの投資などによって資金が貸借対照表に追加されることで現在価値の評価が行われる。
これらの資金が追加される前の評価がプレマネーバリュエーションである。
ポストマネーでの評価は、プレマネーの評価に対して投資家などによる外部投資がどの程度行われたのかを表すので、プレマネーバリュエーションにこの投資金額を加えた評価となる。
投資に影響を与える事業計画
ベンチャー企業において、どういったことを実現するために資金を調達すのかは事業計画の内容によるので、投資家が納得するような説得力を持つ必要がある。
ベンチャーの起業にとってポストマネーとしての企業価値を上げていくためには、マーケットシェアを奪うことよりも資金を確保することに注力し、品質向上を図り顧客が必要不可欠と感じる製品を作ることによる価値の創造がなされなければならない。
また、資金面での悪循環によって企業活動がデスマーチに陥らないために、早い段階でキャッシュフロー・ポジティブとなるためのビジネスモデル構築は必須である。
資金調達が最重要事項
シリコンバレーの投資家Ron Conwayは3~6ヶ月のキャッシュは最低限確保し、増資の必要に対して素早く行動するべきことや現実的なバリュエーションを受け入れなければならないことなどを投資先に対しメールでアドバイスしている。
プレマネーバリュエーションで得た企業価値をより高く評価してもらい投資を受けて、Post-Money Valuation (ポストマネーバリュエーション)としてより良い評価を受けることが企業としての生き残りに大きく関わってくるが、十分な評価を得られない場合は新たな資金調達源を探すとともに、場合によっては売却などの方向性をしっかりと見定めなければならない。