このOpen innovation(オープンイノベーション)とは、ハーバード・ビジネス・スクールのヘンリー・チェスブロウ博士が提唱した概念である。
定義として自社、他社、大学、地方自治体、社会起業化などが持つ技術やアイデア、サービスなどを組み合わせ、そこから革新的なビジネスモデル、研究成果、製品開発、サービスなどを創りだす事を目的として生まれた考え方である。
これは自社にない技術を調達する、開発資金の安いところに開発させるといった、従来のアウトソースとは異なりより広く、よりオープンに協力者を集める事が出来るのである。
こうしたビジネスモデルは、シリコンバレーの各種企業でも盛んに活用されている。
オープンイノベーションのメリット
自社のリソースにこだわって新たなサービスや価値を生み出すよりも、外部からの情報、技術、アイデアを取り入れた方が、素早くかつ効率的に価値を見出す事が出来る。
例えば現代においてはIoT分野が目覚ましく伸びているが、この分野は産業分野を飛び越えた変革を引き起こしているのである。
このような時代において、単独一社による開発では、技術的にも速度的にも限界である。
そのため、複数社が連携したオープンイノベーションがとても重要となるのである。
シリコンバレーの産業形態系
シリコンバレーで成長するためには、優れたアイデアや技術を次々に創出する必要がある。
そのため、シリコンバレーの産業形態系では、オープンイノベーションを広く活用している。
現在の多くの企業は、今まで培ってきたマネジメントを行い、確立したプロセスを実行しているのが現状である。
つまり不確実性は悪以外の何物でもないと考えられているのである。
しかし、この考え方では新しいアイデアの創出や探検活動を制限してしまう副作用がある。
オープンイノベーションは、この探検活動を喚起するために有効な手段の一つである。
新事業における課題は、アイデアの創出、アイデアの実行、実行に対する技術力と言った問題が多岐にわたるのは分かる。
これを解決する手段としてシリコンバレーの産業形態系で活用しているオープンイノベーションは非常に有効な手段である。