Founder(ファウンダー)とは、会社をスタートさせた人。つまりは、創業者のこと。
複数の人数で始める場合、共同創業者のことをco-founder(コー・ファウンダー)と呼ぶ。
Founder(ファウンダー)は創業者という意味であるため、CEOや社長とは意味が異なる。
マイクロソフトで言えばビル・ゲイツがFounder(ファウンダー)であり、Appleならスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックがFounder(ファウンダー)である。
英語のスペルは「Founder」で、「found」は「find」の過去形・過去分詞形と同じスペルだが、それとは別の「~の基礎を築く、~を建設する」という意味の動詞である。
シリコンバレーの投資家たちは、単独のFounder(ファウンダー)創業者はリスクが高いという傾向にある。
そのため、共同創業者co-founder(コー・ファウンダー)がいる会社を好む傾向がある。
創設者が20年後もオーナーであり続けるとは限りはなく、創設者が名誉会長に隠居したり、会社の縁を切っている場合もある。
目次
- 1 マークザッカーバーグが考えるFounder(ファウンダー)
- 2 LinkedInのFounder(ファウンダー)、リード・ホフマンが語る偉大なFounder(ファウンダー)になる方法
- 2.1 When should I do the work versus delegate「自分ですべきか委任すべきか」
- 2.2 Should I be flexible or persistent「柔軟になるべきか堅固になるべきか」
- 2.3 Should l be confident or cautious 「自信を持つべきか注意深くするべきか」
- 2.4 Should I focus internally or externally「社内にフォーカスするか社外にフォーカスするか」
- 2.5 Should I work by vision or data「ビジョンを見るかデータを見るか」
- 2.6 Should I tale risks or minimize risks「リスクをとるべきかリスクを最小にするべきか」
- 2.7 Should I focus on the short term or long term「長期のビジョンか短期の問題解決か」
- 2.8 最後に、How do I know if i may be a Great founder「自分が偉大なFounder(ファウンダー)がどうかを知るには」
- 2.9 リード・ホフマンプロフィール
マークザッカーバーグが考えるFounder(ファウンダー)
マークザッカーバーグ
マークザッカーバーグはインタビューでFounder(ファウンダー)が経営者を続ける利点について語りました。
- 決断がしやすくなる。短期的な利益と長期的な利益の両者を見据えて決断を下さなければならないが、CEOとしての力が大きいほど、自分が正しいと思うことを実行し、短期的な利益を優先しようとする人々のことを無視しやすくなる。
- 周囲からの信頼が得やすい。ファウンダーであることと、会社の中核プロダクトをつくったという実績から得られる社会資本によって、より周囲からの信頼が得られるし、厳しい決断を下さなければならないときにも寛容に捉えてもらえる。
- 解雇されにくい。投資家によって解雇されにくくなる。それによって、業績の悪い四半期が続いたり、短期的に見れば賛否両論のある決断をしたときでも、自分の仕事を失う心配をしなくて済む。したがって、自分が正しいと思う決断を下すことが容易になる。
と利点を挙げた上で、それでも経営者として最も重要なことは「明確なビジョンを描くことと、自分が正しいと思うことを実行すること」だと語りました。
LinkedInのFounder(ファウンダー)、リード・ホフマンが語る偉大なFounder(ファウンダー)になる方法
リード・ホフマン
シリコンバレーのFounder(ファウンダー)といえば、LinkedInのリード・ホフマンを忘れてはいけない。
彼が自身の母校であるスタンフォード大学で”How to be a great founder(すごいFounder(ファウンダー)になる方法)”というレクチャーを行った時の概要を紹介する。
●「偉大なFounder(ファウンダー)」というと、何度もこなしてしまうスーパーマンのような人を想像してしまうが、Founder(ファウンダー)だって様々な問題に対応している一人の人間だ。解決しようとしている課題に対して、お互いを補完しあえるような、協力しあえる2,3人の共同創業者、co-founder(コー・ファウンダー)と始めた方がいい。知恵を合わせて問題を解決し、集合的に学習していくチームが素晴らしいチーム。ただし、共同創業者間で問題が起こるチームが多いので、高いレベルで信頼できる人を選ぶこと。
● 次に大事なのは創業する場所だ。自分たちが始めることを後押しするようなネットワークがある場所で創業すること。たとえばファッションならシリコンバレーは良い選択とは言えない。問題の助けになる良いネットワークを探すことはFounder(ファウンダー)の役目である。
● Should I be a Contrarian「コントラリアンになるべきか」
反対意見を言う人になるのは簡単だが、反対意見をして、かつ正しいのは難しい。アイデアを否定された時は、その否定のされ方が知性の観点から否定されたかどうかを考える。そして自分だけしか知らないことが正しいかどうかを確認する。賢い人たちによくあるのは市場規模の大きさが、想定よりも小さく見えてしまうことだ。
● Founder(ファウンダー)は柔軟であることが求められる。
以下のように対局にあると思うような性質もバランス良く保たなければならない。
When should I do the work versus delegate「自分ですべきか委任すべきか」
答えは両方する必要がある。時には自分で100%、任せるときも100%任せる。
Should I be flexible or persistent「柔軟になるべきか堅固になるべきか」
柔軟で堅固でなければならない。困難に対しては堅固に、データや顧客の声を聞ける程度には柔軟に。
Should l be confident or cautious 「自信を持つべきか注意深くするべきか」
should I have belief or should I have fear? 信じるべきか恐るべきか。
ビジョンは信じるべきで、批判やネガティブなフィードバックは賢く恐れる。
Should I focus internally or externally「社内にフォーカスするか社外にフォーカスするか」
その時によって割合を変えるとしても、両方にフォーカスしなければならない。
Should I work by vision or data「ビジョンを見るかデータを見るか」
ビジョンとデータは常に結びついている。データはビジョンの枠組みの中にあり、時にはあなたが得たデータはあなたのビジョンを変える。
Should I tale risks or minimize risks「リスクをとるべきかリスクを最小にするべきか」
リスクを賢く取り、実行時はリスクを最小化する。
Should I focus on the short term or long term「長期のビジョンか短期の問題解決か」
こちらも両方。長期のビジョンを軸として持ちつつ、目の前の課題を解決することに注力する。
最後に、How do I know if i may be a Great founder「自分が偉大なFounder(ファウンダー)がどうかを知るには」
偉大なファウンダーかどうかは一つのスキルセットではなく、一様に決められるものではない。自分が良い創業者かどうかを知るには、物事が予定通りにいっているか、そうでないか、そして学習能力と適応能力で決まる。
彼自身の講義をご覧になりたい方はこちらをどうぞ。
“HOW TO BE A GREAT FOUNDER”
書き起こし(英語版)
https://genius.com/Reid-hoffman-lecture-13-how-to-be-a-great-founder-annotated
リード・ホフマンプロフィール
1967年生まれ。90年スタンフォード大学卒業後、オックスフォード大学で哲学を学び、アップルコンピュータ、富士通の生産管理部門に就く。97年、SocialNet.com創業。在籍中にピーター・ティールに誘われ、PayPalの取締役会のメンバーになる。その後、SocialNet.comを辞め、PayPal副社長に就任。2003年ビジネス向けのSNS、LinkedIn (リンクトイン)創業。PayPalとSocialNet.comの元メンバーにより設立された。11年には200カ国で利用され、会員数は1億6,100万人を突破。また、ファウンダーとして数々のスタートアップに出資しており、Flickr、Last.fm、Facebook、Zynga、Wikia、Digg、Kivaなどに出資している。11年にベン・カスノーカとともに『スタートアップ! ? シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣』を著す。