スティーブン・キングから学ぶ偉大な作家になる22の教え

スティーブン・キングが語る偉大な作家になるための22の教え

スティーブン・キングは、世界中の何百万人もの人々を魅了する本を50冊以上書いてきた。
代表作は、「スタンドバイミー」、「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」などが有名だ。

作品は、世界中で翻訳されて読まれている。
その累計発行部数は3億部を超えている。

今日は、スティーブン・キングが語る偉大な作家になるための22の教訓を紹介したい。

スティーブン・キング偉大な作家になるための22の教え

スティーブン・キングは、その貴重な洞察力をよりよい書き手になる方法の中で共有している。

彼は次のように言った。
「私は嘘はつくことはできない。下手な書き手なんていないわけないのだ。あ、ごめん。悪い書き手なんて山ほどいる」ってね。

そういった下手な書き手にならないように、ここではスティーブン・キングの著書から、素晴らしい書き手になるための偉大な22のアドバイスを用意した。

1.テレビを見ない。代わりにできるだけ読書をする

あなたが駆け出しの作家ならば、持っているテレビは避けなければならない最初のものだ。テレビは「創造力への毒」と彼は言う。作家というものは自分自身をよく見て、想像力の世界に向きあう必要がある。

そのためにはできるだけ読書をすること。
キングはどこにいようと一冊本を持ち、食事中でさえ読書をする。

「あなたが作家になりたいならば、この2つを実行しなければならない。一つはたくさん本を読み、もう一つはたくさん書くことだ。

様々な本を読み、本を読んでいる間にも自分が書いた作品を考え、自分の作品を再定義することだ。

2.対応できない失敗や批判への準備をする

スティーブン・キングは、フィクションを書くのをバスタブに入って大西洋を横断することだと例えている。というのも、執筆と海洋横断の両方には「自己不信感をもつ多くのチャンスが存在する」からだ。

自分に疑問を持つだけでなく、他人もあなたのことを疑ってくる。
「もしあなたが書き手(または絵描き、ダンサー、彫刻家、歌手など)であるならば、他人はあなたを嫌な気分にさせようとしてくる。ただそれだけのことなんだ。」

多くの場合、執筆したくないと感じる時でさえ書き続けないといけない。

「ただ書くことが大変だということで、感情的であれ創造的であれ執筆活動をやめてしまうことは、悪い考えである」と彼は言っている。

失敗をした時は自分にポジティブでいよう。
楽観的であることは失敗に対して完全に合理的な反応なのである。」

3.人を楽しませるのに時間を無駄にしない

スティーブン・キングは、細かなことを心配する必要なんてないと言う。

「もしあなたができるだけ正直に執筆しようとするならば、きちんと毎日、社会の一員として過ごしていれば、とにもかくにも日々積み重なっていく。」と彼は書いている。

彼が40歳になるまでには、まともな作家は全て、その才能が無駄であると非難されていたことに気づいた。キングは間違いなくそのような状態だった。彼は、「あなたが認めないなら、私は肩をすくめることができる。それが私が持っているものだから。」

あなたは読者全員をいつも楽しませることなどできない。
だから、キングは心配するのをやめよとアドバイスしている。

4.あなた自身の第1位を書く

幸せと充足感をあなたにもたらしてくれるものを書くべきだ。

スティーブン・キングが言うように、「私は自分の純粋な喜びのためにそれをやっている。そしてあなたが自分の喜びのためにそれを行うことができれば、永遠に書き続けることができる。

作家カート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut)も同じような見方をしていた。

「あなたが気になっていることや他人が心の底から気にしていることを探しなさい」と。
「執筆するということは、言葉遊びではなく本物の仕事である。そして、そうすることがあなたの生活習慣の中での最も魅力的で素晴らしい要素になるのだ。」

スティーブン・キングの偉大な作家になるための教え

5.最も書きにくいことに取りかかる

「最も重要なものは、言葉で表現するのが最も困難であることである。」
「言葉によってあなたの気持ちを押さえつけられるので、恥じをかく困難な作業になる。」

スティーブン・キングは、偉大な作品のほとんどが熟考した時間を費やした。
キングは心の中で、「執筆することは洗練された熟考である」と語っている。

困難な問題に取り組むときには、必ずそれを深く堀さげなさい。

「ストーリーが地中の化石のように物事を形作るのである・・・ストーリーは遺物、つまり、まだ発見されていない昔に存在していた世界の一部なのだ」とキングは言う。

作家は出来るだけ多くのストーリーを発掘できるような考古学者でなければならない。

6.執筆中は外界と遮断する

物を書くということは、完全に集中した活動でなければならない。
部屋の隅に机を置いて、電話をとったり窓を開けたりといった気が散ってしまうことから極力避けなさい。

キングは次のようにアドバイスしている。
「書いている時は部屋のドアを閉め、思考している時はドアを開けておきなさい。」

あなたと仕事の間の全てのプライバシーと上手につきあう必要がある。
最初の草案を書くことは「完全なる原始状態であり、部屋のドアを閉めた状態で自由にできる。服を着ない、靴下と下着だけの状態なのだ。」

7.気取らない

「執筆する際にやってしまう本当に悪い事の一つは、自分の使う語彙が短いということを恥ずかしく感じ、もっと長い語を探し語彙を着飾らせてしまうことである」とキングは述べる。

彼は間違いをおかすことを、飼っている自分のペットにイブニングドレスを着せることだと例えている。つまり、こうすることは完全なる行き過ぎた行為であり、ペットもその飼い主の両方ともが困惑するのである。

象徴的な実業家デイヴィット・オグルヴィ(David Ogilvy)は彼の従業員に渡すメモで次のように書いている。
「再概念化、非画一化、形態化 、判断化のような専門用語を使うな。こういったものは
自ら自分のことを大げさな人だといっているようなものである。」

「また、必要な場合を除いて象徴的表現を使うな。象徴化とは、深みを表現し人工的感覚をもたらすものではなく、装飾し豊かにするために存在するものである。」とキングは語っていた。

8.副詞と長いパラグラフを避ける

彼の文献で数回強調したように、「副詞はあなたの友達ではない。」のだ。

実際に、キングは「地獄への道は副詞で舗装されている」と信じ、あなたの庭の芝をめちゃくちゃにするタンポポに例えている。副詞が「彼は言った」や「彼女は言った」の後にくるようだと最悪である。こういったフレーズは最高に飾り気のない言い方だ。

また、ストーリーの局面やリズムの流れに沿うように、パラグラフにも注意を払う必要がある。「パラグラフは、どう表現しているのか、何を言いたいのかといった点と同じように重要なのである。」とキングは語る。

9.過度に文法を気にするな

スティーブン・キングによると、執筆とは精度ではなく魅了することがその主な役目なのだ。

「言語はいつもネクタイやレースのついた靴を身に着ける必要はない」とキングは言う。

「その目的は文法的な正確さではなく、読者を歓迎し一つのストーリーを語ることなのだ。」
あなたは読者がストーリーを読んでいるということを忘れさせるように努力すべきだ。

10.執筆技術をマスターする

「執筆は著者の想像力に始まるが、読者の想像力で終わらせてはいけない」とキングは言う。

「重要な箇所は不十分に書き、記述量を制限しなさい。
読者に体験してもらいたいと思うことを視覚化し、そのページに言葉として描くのだ。ちくちくした痛みを読者に感じさせる方法で表現する必要がある。

良い描写への鍵は、観察と執筆において分かりやすいことである。あなたの読者を疲れさせないように、新鮮なイメージと平易な語彙を使用しなさい。

多くの場合、ストーリーがつまらなくなったから読むのをやめてしまう。
書き手が自分の描写力のすごさに魅了され、しなければならいことを見失うと、読者に退屈さが襲ってくるのだ。著者がやるべきことは、ボールをずっと転がらせておくことなのだ」とキングは語る。

スティーブン・キングの教え

11.バックグラウンド情報を与えすぎるな

「覚えておくべきことは、あなたが知っているものを伝えることとストーリーを際立たせるためにその情報を使うこと。その二つは異なるということだ」とキングは言う。

「後者はよく、前者はよくないことである。」
あなたのストーリーを前進させ、読者が読み進めるようにすることだけを書きなさい。

もしあなたが調べものを行う必要があるならば、ストーリーをを曇らせるないようにしなさい。調べものについては、できるだけ深くその背景にあるものや背景ストーリーに関するものにしなさい、とキングは語っている。

あなたは自分が得た知識にうっとりするかもしれないが、読者はあなたの個性とストーリーをもっと知りたがるのだ。

12.人々が実際にすることについて語りなさい

「悪い書き手は、文章のつまらない構成や誤りについてより深く考える。悪い書き手というものは、人々が行うことについてのストーリーを語るのを頑固に拒否することによって起こる。事実、人殺しとは、年老いた女性が道路を横断するのを手伝ってやるようなものなんだ。」とキングは書いている。

あなたのストーリーでの登場人物に読者は一番注目するのであるから、そのストーリーの登場人物についてよく知っておきなさい。

13.リスクをとり、戯れるな

まず第一に、受動態を使うことをやめなさい。これは最も恐れることだ。

「私は、恐怖というものは最悪の執筆活動の根幹であると確信している」とキングは言う。
作家は自ら肩を張り、あごを突き出し、責任をもって執筆活動をすべきである。」

「どんなに飽きあきするような普通のことや野蛮なことであっても、あなたが好きなものをどんなことでも試しなさい。もしうまくいけば、それでよし。うまくいかなければ、捨ててしまえばいい。」とキングは語る。

14.良い作家になるにはドラッグを必要としない

「創造への努力と心を変化させるドラッグがお互いに作用し合っているという考えは、神話の一つである」とキングは言う。

彼からみれば、薬物を乱用する作家はただの薬物乱用者なのだ。
薬物やアルコールが感性を良くするという考えは、ただの利己的なものでしかない。でたらめだ。」

15.他人の意見を盗用するな

「巡航ミサイルのように、あなたは本を狙うことができない。」

あなたは練習以外の理由で別の作家のスタイルをマネしようとすると、ただの「つまらない模倣作」をつくるだろう。」誰か他人が感じ体験した真実ではなく、きちんと自分で体験することが大事だ。特に、語彙やプロットを表面上で真似した場合は、本物の自分の作品とはならない。

16.執筆はテレパシーから生まれることを理解しなさい

「すべての芸術は、ある程度テレパシーに依存しているが、執筆活動は最も純粋な科学反応だと信じている」とキングは言う。執筆の重要な要素は伝達だ。

あなたがすべき作業はページ上に単語を書くことではなく、あなたの頭の中のアイデアを読者の頭の中へと移動させることである。

「言葉というものは、物事が移転するときに発生するただのメディアである」とキングは語る。

スティーブン・キングの偉大な作家になる

17.執筆することを真剣にとらえなさい

「神経質で、興奮して、希望に満ちて、または絶望してといった感情で、あなたは執筆活動にアプローチすることができる」とキングは言う。「とにかくそうしなさい。気持ちは楽にして。」もしあなたが物を書くことを真剣に受けとめたくないなら、本を閉じ、他に別のことをした方がよいと、彼は提案している。

作家スーザン・ソンタグ(Susan Sontag)が述べているように、「ストーリーは私という心の中の神経を打たなければならない。私の心は、自分の頭で最初の行を読んだときにドキドキし始めるべきなのである。危険なことに対して震え始めるのだ。」

18.毎日書きなさい

「作品を書き始めると、私はやめないし、本当に必要があるとき以外は書くスピードを緩めない」とキングは言う。

もし毎日書かないならば、書いた文字が私の心の中からなくなり始めるんだ・・・私はそのストーリーのプロットと執筆ペースに対して取り組まなくなっていくのである。」

もしコンスタントに執筆できないならば、自分のアイデアへの興奮がなくなり始めるだろう。執筆活動が仕事として感じるようなら、その瞬間を「死へのキス」であるとキングは表現している。それを「その瞬間だけの言葉」だととらえよと、彼は最高のアドバイスとして語っている。

19.3ヶ月で最初の草稿を終えよ

スティーブン・キングは1日10ページ書くことが好きである。3ヶ月のスパンで考えると、約18万語になる。

「最初の本の草稿(たとえその草稿が長いものであっても)、3か月(1季節分の長さ)を超える時間を費やすべきではない」とキングは言う。

もし作品に時間をかけ過ぎれば、そのストーリーを読者は奇妙なものととらえ始めるとキングは考える。

20.書き終えたら、かなり前の部分に戻る

あなたが書き終わった後、「回復時間」を6週間とることをキングはすすめている。

そうすれば、プロットや語彙をさらにうまくするはっきりとした欠点にスポットをあてるといったような明確なアイデアを持つことができる。著者が元々持っている文字への認識が、読者のそれと同じように間違ったものである可能性もあると主張している。

キングは、執筆活動とその過程を自然として例える。

「本を書くとき、毎日あなたは木々を探し、特定していく作業をして過ごしている。それが終われば、少し身を引いて森を見渡さなければならない。」

何か間違いを見つけたら、その間違いに落胆したり気持ちをフイにしたりしてはいけない。もっとネジを回すことが私たちがわき起こせる最高の仕事である。」と述べている。

21.カットする勇気をもつ

書き直しをしていると、作家はしばしば、時間をかけて使って書いた語彙をカットするのをためらうことがある。しかし、キングは次のようにアドバイスしている。

気に入っている語彙を消しなさい。たとえ作家の自己中心的な小さな心を破壊したとしても、気に入っている語彙を消しなさい。」

添削というものは、執筆には最も困難な部分の一つであるが、ストーリーが流れるようにつまらない部分はカットする必要がある。アドバイスとして、作家カート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut)は次のように言っている。

「どんなにすぐれていようと、その文が新しくて有用な方法で物事を照らしだしていないようであれば、それは捨ててしまいなさい。」

22.結婚、健康、規則正しい生活

スティーブン・キングは次の2つのおかげで成功している。
身体的に健康であること。そして結婚していること。

健康な体と私や他人の文句を言わない自立した女性との安定した関係のおかげで、継続的に作家生活を送ることが可能となっているのだ」とキングは言う。

人生では強靭なバランス感覚を持つことが重要であり、そうすることで作品を書くことが無駄にはならないのである。作家であり画家であるヘンリー・ミラー(Henry Miller)の11の著者への戒めで、彼は次のようにアドバイスしている。「人間でいなさい! 様々な人に会い、いろんな場所に行き、色んなものを感じなさい」

偉大な作家になるためのスティーブン・キングの教え

スティーブン・キングの深い言葉はグッと来た

スティーブン・キングの深い言葉はグッとくるものがあった。
ぼくが時に気に入ったものは、

「あなたがすべき作業はページ上に単語を書くことではなく、あなたの頭の中のアイデアを読者の頭の中へと移動させることである。」

という言葉だ。

それが伝えるということであり、書くという目的だろう。
自分はまだまだだが、いつかその高みへと文章をかけるようになっていきたい。

スティーブン・キングの教えはとても参考になった!



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