【書評】起業家の成長の仕方が変わってきた|未来をつくる起業家ケイシー ウォール著

あなたは日本という市場が海外に比べてどれだけ恵まれているか知っているだろうか?

未来をつくる起業家 ~日本発スタートアップの失敗と成功 20ストーリー~ ケイシー ウォール(Casey Wahl)を読んだ。

この本は、日本に移住し世界的なビジネスを展開するケイシー・ウォールが20人のスタートアップ起業家にインタビューした内容をまとめた本だ。
以下の起業家にインタビューをしてある。

小林 清剛(創業者 & CEO Chanoma Inc.)
木村 新司(Angel & co-CEO Gunosy)
南 壮一郎(創業者 & CEO BizReach)
村田 マリ(創業者 & CEO iemo)
光本 勇介(創業者 & CEO ブラケット)
柴田 陽(創業者 & CEO Spotlight)
Robert Laing & Matthew Romaine(創業者 & CEO / 創業者 & CTO Gengo)
福山 太郎(創業者 & CEO AnyPerk)
井口 尊仁(創業者 & CEO DokiDoki)
柿山 丈博(創業者 & CEO MONOCO)
平野 未来(創業者 & CEO Cinnamon)
倉富 佑也(創業者 & CEO Panda Graphics)
秋好 陽介(創業者 & CEO Lancers )
山本 敏行(創業者 & CEO ChatWork)
須田 将啓(創業者 & CEO エニグモ)
坂井 光(創業者 & CEO インタレストマーケティング)
河端 伸一郎(創業者 & CEO Interspace)
武藤 友木子(President Travelzoo Japan)
林 郁 & 伊藤 穰一(共同創業者 デジタルガレージ)

シリコンバレーにいると、日本のスタートアップや起業家の情報も入ってくる。

彼らがどんな風に失敗したり、成功したりして今の状態をつくったのかとても興味があるところだった。

この1ページがすごい!


日本とスタートアップ

私自身も、起業する前は特に意識したことはなかったのですが、実は、日本は起業家にとって大変素晴らしい環境であることがわかりました。

シンガポールで仕事をした時に、現地の政府関係者から

「本当に日本がうらやましい。というのも、中国と比べて人口が10分の1にも関わらず、経済規模は同等である。また領土が小さいことで、色々な意味で効率的であるし、何よりも日本語という海外からの新規参入者を妨げる言語の壁もある。こんなに起業する上で有利な国はない」

と言われて、初めて自分が置かれている環境の素晴らしさに気づきました。

—『未来をつくる起業家』~日本発スタートアップの失敗と成功 20ストーリー~52ページより

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実際に事業をしている人たちは語る!「日本とは実に豊かな市場である」ということ

この本を読んでみて共感したのは、日本とは実に豊かな市場であるということだ。
ぼくは日本にいたときは、海外とはなんてうらやましい市場なのだと感じた。しかし、実際に海外に住んでみると日本の市場のいいところがいっぱい見えてきた。

それは、小さいのにお金が集まっているという点だ。
ぼくは東京には、多い時で月1回1週間~2週間行くときがある。
そのときに感じるのは、東京という街はあんなにも小さいのに多種多様なビジネスやビジネスマンがひしめき合っているということだ。

東京に行くと、すぐ情報が手に入る。自分がほしい情報を持っている人にすぐ会える。

海外に住むと、それがどんなに難しいことなのかを理解することができる。
例えばシリコンバレーでIT系の人、投資家に会うのは簡単だが、出版系、メディア系などの人に会うのは非常に困難だ。

しかし東京では、どんなビジネスの人も会うことができる。

世界中を見て思うことだが、こんな小さな範囲でこれだけの種類のビジネスがひしめき合っているなんてのは東京、ひいては日本しかない。

ほとんどのスタートアップの起業家がM&A、サービスの売却、複数事業の立ち上げを経験している

この本を読んで一番おどろたいのが、ほとんどの起業家が最初に立ち上げたサービスの売却、そして複数事業の立ち上げを経験している点だ。

昔の日本の経営と言えば、一つの事業、一つの会社に集中することがよしとされていた。
また自分の会社を売却することは、自分の家族を売るということに等しい行為だ。という風潮があった。
実際にぼくも先輩経営者に「集中すること」とアドバイスされることが多い。

しかし、今伸びている起業家たちは一つのサービスを立ち上げて、限界を感じたらそれを売却し、新しい事業や会社を創造していく。
大体ヒットするのはそれを3回ぐらい繰り返したあとであることが見えてくる。

これを見たときに、自分ももっともっと変化をしていかなければならないと感じた。

以前書いた記事「【書評】ビジネスモデルに絶対はない!|『ベンチャーファイナンス実践講義』」で、創業者の使命は経済的な価値を生み続ける企業をつくって、いい人材を育て、それらを社会にお渡しすることだ。と書いてあった。

30代に入り、ぼくもそのような経営者へと成長したいと心から思っている。

 

この記事が載ってある「まとめ記事」はこちら

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