【書評】Tポイントのビジネスモデルがすごい!TSUTAYAの謎~増田宗昭に川島蓉子が訊く~

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TSUTAYAの謎~増田宗昭に川島蓉子が訊く~川島蓉子著(日経BP社)を読んだ。

ぼくは日本で尊敬する会社が3つある。
日本のITにおいて不動の地位を築いたクックパッド、新しい不動産の波をつくったスターマイカ
そして「世界一の企画会社」をつくるビジョンをもったCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)だ。

これらの会社は、ビジネスモデルがとても素晴らしい。
このような素晴らしいビジネスモデルをつくった創業者のお三方にはぜひお会いしたい。

この本はその一つCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を作った増田宗昭社長の哲学や考え方にせまった一冊だ。

CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)は、レンタルビデオのTSUTAYAやTポイントカードのビジネスで有名な会社だ。ぜひ今回は、「世界一の企画会社」をつくるビジョンをもった増田宗昭社長の考え方を紹介したい。

CCC増田宗昭「TSUTAYA」「Tポイント」の生みの親CCC代表増田宗昭さん

世界一の企画会社とは、いったい何なのか?

この1ページがすごい!


川島:増田さんは「世界一の企画会社」とよく言われますが、なぜ「世界一」なんですか?

増田:一等賞という意味での「世界一」じゃないんです。逆に僕は、一番になることありきで考えるのが好きじゃない。

川島:意外です。一番になることが、最重要事項ではないんですね。

増田:だってそうじゃない?一番になることを目指して、もし一番になったら、その先には何もない。もっと言うと、勝つことだけを目的にがんばっていくのって、あまりかっこよくないし、全然楽しくない。

川島:それじゃ、増田さんが言う「世界一」とは「何の世界一」なんですか?

増田:楽しさや幸せみたいなこと。そこで「世界一」になりたいと思って、ずっと社長をやってきた。もちろん僕にとっても社員にとっても。

川島:会社全体の楽しさや幸せで「世界一」ってことですか?

増田:そう。たとえば社員にとって、CCCが売上げ世界一、利益世界一、みたいな目標を掲げるような集団になり、自分に関係のない目標を立てられて、がんばろうぜと言われても、何かしらけちゃうでしょ。それより、新しい企画がスタートして、どんな企画にしようかってことを、皆で考える時が最高に楽しい。そういう会社にしたいと、ずっと思ってきたのです。

—『TSUTAYAの謎』第3章なぜ、ビッグデータより勘なの?より

 

この増田社長の考え方はとても共感する。
ぼくも常々、世界一の会社をつくりたいって言っているけど、社員が何万人もいる会社や売上が世界一とかの会社がつくりたいわけじゃない。

沖縄で社員がいたときに、ディズニーのようにデザインした社用車ジパングカー、心や感情をテーマにした研修、皆の価値観を集めたカルチャーブック。全員で沖縄旅行。

そういったものをやってきた。
それは売上や利益を目標にして第一主義と考えてたらまったくやる意味はない。
でもぼくは、楽しさや幸せをまわりと共有することがとても好きなんだ。

だから、このワクワクや楽しさが一番。世界一楽しい会社をつくっていきたい。

増田社長の企画の作り方

この本で出てきた、増田社長の企画についての大事な考え方をまとめた。

企画とは売り物としてのパッケージをつくること

企画と言う仕事は、売り物としてのパッケージをつくること、いわばモデルとなるものをひとつ創りあげることなのだ。

「TSHUTAYA」というお店を考えて、プロトタイプをオープンすること。それが、企画の仕事。全国1400店に及ぶフランチャイズビジネスに広げるのが、企画を広げていく仕事なのだ。

企画の本質は、世の中にないアイデアや発想を生み出して、かたちにしていくこと

「アップル」や「グーグル」、「アマゾン」だって企画会社だ。
企画の本質とは、世の中にないアイデアや発想を生み出して、かたちにしていくこと。それで、人々に幸せや豊かさを感じてもらうこと。

そうやって、顧客をつくっていくこと、市場をつくっていくこと、それが企画なのだ。
その意味で「アップル」は企画会社なんだ。

簡単に言ってしまえば、「どういうモノを作るか」「どのような売り方をするか「どのようなビジネスを作るのか」ということ。この「どのように」にあたる部分が企画ということなんだ。

企画とは、一般に理解されないこと

企画というものは、もともと人の理解の領域の外にある。だから、企画とはクライアントの理解の領域を超えたアイデアや発想をつくることなのだ。

どうやってそれをやるかというと、会社が蓄積された「データ」と自分を磨いて挑戦してきた「勘」を使ってクリエイトすることが大事。
どちらか一方ではだめなんだ。

企画書レベルではだめでも、かたちにすると理解される

増田社長は起業したばかりの頃、「マルチメディア対応のカルチャ・コンビニストア」という企画を立てて売り込んでも、誰にも理解されなかった。それで考えた結果、まず自分で「TSUTAYA」というお店をつくってしまった。

そうやってかたちにする、企画書を見て説明を受けた人の中には、企画書レベルではダメだったけどかたちにすることで理解する人が出てくるのだ。

相手にわかりやすい言葉に翻訳して説明する

増田さんは「TUTAYA」を説明するときに、本屋さん、レンタルビデオショップと言ってクライアントの理解できることばで説明した。

その他にも、相手の理解の領域に持ち込むために、あえてだますという方法もある。

例えば、「儲かります!」って言い切ってしまう。「情報流通革命」や「生活提案する」って言っても相手は何をいっているか分からない。でも「1億円投資してくれたら、3000万円儲かります」っていうと「ほう、一体なんだろう?」って相手は興味を示す。

これは嘘じゃなくて、増田社長が信じていること。
相手を見て、この人はすぐ理解してくれそうにないと思ったら、企画のコンセプトを話すのではなく、儲けの話を先にしちゃえばいいのだ。

企画は理解できなくても、お金の話は理解できる。

嘘をつくのでなく、相手の目線に立ってわかりやすく説明する。
そうすると中には、「儲かりそうだからやってみよう」という人も出てくるのだ。

Tポイントのビジネスモデルはとてもすごい!

Tポイントのビジネスモデル

現在のTカードの会員数は、約5300万人。
日本人の2.5人に1人に「Tカード」をもっている計算だ。
そして全国で35万店以上の提携先があり、ほとんどのお店でTカードが使える。

Tポイントのビジネスモデルを説明すると、簡単にいえば「100円を101円で売る」ビジネスだ。
エネオスで4,000円分給油するとTポイントが20ポイント付く。そして、この20ポイントをエネオスは約20.2円でCCCから仕入れている。20.2円のうち20円はポイントとして消費されるので、CCCは0.2円儲かる。

この小さな儲けが、5300万の会員が毎日なんども使うことによって、
Tポイント事業だけで600億以上の売上、20億以上の利益を出している。

このビジネスモデルは本当にすごい。そしてかっこいい。
世界一の会社をつくる裏には、かっこたるビジネスモデルがある。

楽しさや幸せで世界一を目指す会社で、こんなすごいビジネスモデルをもっている。
ぼくが日本で憧れるのは、こういう会社なんだ。

そして自分もこんな会社をつくっていきたい。

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中村 あきら

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