【中編】グロービスMBA准教授・川上慎市郎×中村あきら対談「やりたいこと出来たらさっさとMBAやめて起業しろ!」

グロービスMBA准教授・川上慎市郎×中村あきら対談

グロービス経営大学院でMBAの講師を務める川上慎市郎さん。専門は、ネットマーケティングやアントレプレナーシップだ。日経ビジネス編集者として何千という経営者にインタビューしてたくさんの日本人にビジネスの最前線を伝えていた。その後、現在のグロービスに移りたくさんの起業家やビジネスマンを輩出している。今回は、経営者がMBAを学ぶ意味があるのか?経営者はMBAスクールをどのように活用すればいいか聞いた。
【前編】「MBAは自分の向いてない方向性が分かる場所!?」はこちら
【後編】「日本のMBAと海外のMBAの違いはこれだ!」はこちら

あきら MBA自体を聞き込んでいけたらいいなと思います。そもそも経営者がMBAを学ぶ時に、「先生は実際に経営をしていないんだから学ぶことはあるのか」と思うことがあるのではないかなと思います。それを踏まえて、経営学というものを経営している人が学ぶということの大切さとは何ですか。

グロービス川上慎市郎MBA

川上 経営者の人たち、起業家の人たちは、すでに事を自分で起こしている人たちです。それをどうやって上手くやっていくかというのは、もちろん自分の理想と手腕だけで成果が出るのなら問題ありません。けれども、実際に会社を起こしている方ならよく分かると思うのですが、自分の会社の資金と人財だけで出来ることなんて、本当にたかが知れています。あれもやりたい、これもやりたいと思っても、人も金も無くては出来ません。そこで、自分のやれるところに特化して、やれないところや足りないものというのを周りの人たちに出してもらえば、出来るかもしれないという可能性を見つけるのが、MBAスクールの場所だと思います。

グロービスでは、これを「集団出世主義」と呼んでいて、グロービスのMBAの学生に、学長の堀義人がこう言っています。「皆さんは1人で出世しようとは思わないでください。みんなで手をつないで出世してください。どんな人でも1人だけ出世しようとすれば、周りから足を引っ張られて成功できません。やりたいことがあっても1人では実現できません。しかし、グロービスで一緒に学んだ皆さんが、いろいろな会社、いろいろな分野、いろいろな場所に散らばって、お互いに助け合えっていけば、必ずや大きな偉業を成し遂げられるのです」

グロービス堀義人

出典: www.blogos.com

グロービス経営大学院学長の堀義人さん

あきら ネットワークとしてみんなで成功していくということですね。

川上 そうだと思います。僕はネットワークがあるかどうかが、起業家が起業家としてより大きくなるかのかのひとつのポイントだと思っています。だからMBAスクールが教えていることでは厳密にはないかも知れませんが、MBAスクールに起業家の人たちが入ることの意味があるとすれば、おそらく自分が足りないものをさらにそこで補いつつ、より遠くを目指す事が出来て、より大きなことができることが、可能性として生まれてくることだと思います。。

あきら 経営者の観点から言うと、僕は大学を卒業してすぐ独立しました。組織なども分からなかったり、もっと分からないところで言うと、資本比率とかです。やってみて感じたのは、実際にやってみるのも大事ですが、勉強するということもすごく大事なのではないかということです。

先輩の経営者も最初の起業と2回目と3回目の起業では、全く質が異なると言っていました。1個の授業の経験で学んだということもありますし、そこからビジネスの勉強、経営を勉強していったというのもあると思います。だから経営者なら実践も大事だと思うのですが、経営を勉強することはとても大事なことなのではないのかなと思うのです。そういうところで、経営者が学問として勉強するべきところは、やはりMBAスクールということになりますか?

川上 起業する前に勉強してたら、もっと上手くできていたと思います?

あきら あー思わないですね。

グロービス川上慎市郎MBA

川上 それは起業して初めて突き当たる壁だから、もっと勉強しておけばよかったと思うのです。起業する前にどれだけ勉強しても、それがなんのシーンでどのように必要になってくるのかという、実用感というか、お役立ちの実感がないと、勉強の意味がないと僕は思っています。僕はよくMBAの学生に、「お前らやりたいことが見つかったら、さっさとMBAをやめて起業しろ、むしろMBA中退ってかっこいいからさ」というようなことを言って発破をかけます。それで、よくグロービスの事務局から怒られるのですが、僕の本心です。やはり、ただ座学で勉強しているだけでは、何も身に付きません。やはり経営というのは実践の学なので、実際にやってみて初めてそこに必要な知識があるんだとか、そういうものも分かってくるのです。またそれを分かったら、また戻ってきて聞きにくればいいのです。だから時々、何か相談したいんですけどという卒業生か元生徒から連絡が入ると、相談に乗るようにしています。俺の最初の相談は1時間無料だからとか言ってね(笑)

あきら やっぱり座学だけだと限界があるんですね。

グロービス川上慎市郎MBA

川上 そうですね。座学で勉強していれば上手くやれるのかというと、残念ながら、そんなことはありません。その辺を分かった上で、1回目起業したけれど、あそこが駄目だった、ここが駄目だったというのがあるから、勉強してもう1回というスタンスなら大丈夫だと思います。けれども、「起業しよう!」と思った人が、「まずMBAかな」と考えるのは全く違うと思っています。「お前まずやってみろ。何が足りないのかやってみたら分かるから」という話です。

あきら 聞いていて感じたのは、起業したいという人は、取り合えず起業してみる。その中で1回事業を、サイクルを回した時にぶち当たった壁は人それぞれ出てくると思います。ぼくは資本や人間関係や組織論だったりするのです。そうなった時に1回MBAを受けてみて、そこで自分が足りなかったところ、壁にぶつかったところを勉強していく。それでまた、こうすれば良かったんだと分かって、もう1度新しい事業にしていく。

川上 そして、周りにネットワークをつくり、そのネットワークを使って、壁をぶち破っていけばいいのです。

あきら なるほど。そういうふうに学んでいくのが起業家としては、いいステップになるのではないかと思いました。

グロービスMBA准教授・川上慎市郎×中村あきら対談

後編につづく

次回は、「日本のMBAと海外のMBAの違いはこれだ!」をお届けします。

【前編】「MBAは自分の向いてない方向性が分かる場所!?」はこちら
【後編】「日本のMBAと海外のMBAの違いはこれだ!」はこちら

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